中国当局は全国規模の一部大手銀行に対して、銀行間の資金調達金利に上限を設定するよう求めた。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
先週には少なくとも2行が当局から1年物譲渡性預金(NCD)の利率を2.57%以下で提示するよう通達を受けたという。部外秘の情報だとして、匿名を条件に関係者が語った。
全国銀行間資金調達センターのウェブサイトによると、主要商業銀行のCD発行利率を示すプライムNCDレートは16日時点で2.57%前後となっている。
不動産不況などを背景に先月見られた流動性逼迫(ひっぱく)への対応が進む中、中国人民銀行(中央銀行)は15日、中期貸出制度(MLF)を通じて2016年以来最大規模の流動性供給を実施。
今回は資金調達コストの安定やボラティリティーリスクの低減を確実にするため、当局が動いた格好だ。
中国の銀行が先週発行した満期1ー12カ月のNCDは総額で1兆元を突破。ブルームバーグがまとめたデータによれば、週間ベースで過去最大の発行額となった。